どうもこんにちは、Flybirdです。
建設業経理士2級の勉強を独学で始める場合、まず一番始めに「テキスト選び」に悩むのではないのでしょうか。
また、購入する前に合格者がおすすめしているテキストを知りたいものの、そもそも建設業経理士試験はマイナーな試験なので受験者が少なく、テキスト・参考書のレビュー自体も少ないので、選ぶのに困ってはいないでしょうか。
私は、2019年9月に建設業経理検定1級に合格しており、2級の学習経験もありますが、当初はテキスト選びに悩んだ経験があります。
そんな私が、本記事にて、おすすめのテキストを①基本テキスト、②問題集、③過去問題集の3種類に分けて紹介します。
テキスト選びに悩んでいる方にとって必見の内容ですので、最後までご覧ください。
①基本テキスト
おすすめの基本テキストを計4冊紹介します。どのテキストも一長一短ありますので、以下を基準にテキストを選んでみて下さい。
- まずは必要知識を十分に身に付けたい方 →「スッキリわかる」
- アウトプットと並行しつつ、インプットをしたい方 →「サクサク身に付く!」
- 必要最小限の知識で合格したい方 →「パタ解き」
- 実務でも経理業務に携わる方 →「建設業会計概説」
以下、各基本テキストの特徴を詳細に解説します。
スッキリわかる 建設業経理士2級(TAC)
ページ数 | サイズ | 確認問題 | 過去問 | 模試 |
---|---|---|---|---|
417p | A5 | × | × | × |
日商簿記のテキストでお馴染みの「スッキリわかる」シリーズですが、実は建設業経理検定版のテキストも販売されています。
建設業経理検定用のテキストでは、おそらく本書が一番の知名度があり、定番のテキストのような扱いとなります。このテキストのみ取り扱っている書店も多いです。
私は、このテキストを使って合格できました。
可愛いネコキャラ「ゴエモン」のイラストを用いつつ丁寧な説明が施されているため、とても読みやすいテキストです。基本的に、このテキストのみで合格に必要な知識は身に付きます。
ただ、ごくまれに本テキストに掲載されていない内容が試験に出題される場合があります。しかし、建設業経理士2級で細かい知識が問われることは少なく、その可能性は低いことから、ほぼデメリットではありません。
むしろ細かい知識まで覚えている受験生はかなり少数派なので、このテキストに載っていない問題は解けなくてよい、と割り切ってOKです。
デメリットとして、練習問題が掲載されていないことが挙げられますが、下記で紹介する問題集を別途購入することでカバーできます。(別途問題集を購入することが前提のような気もします。)
サクサク身につく! 建設業経理士2級テキスト&問題集(ナツメ社)
ページ数 | サイズ | 確認問題 | 過去問 | 模試 |
---|---|---|---|---|
466p | A5 | 〇 | × | 〇(2回分) |
「ナツメ社」から出版されているテキスト&問題集です。
スッキリシリーズのキャラは「ネコ」ですが、このテキストは「熊」のイラストを用いています。(対抗したのでしょうか…?)
このテキストも、具体的な仕訳処理などを丁寧に解説しており、非常に分かりやすい内容となっています。
併せて、単元ごとに「確認問題」そして巻末には2回分の「模擬試験」も掲載されています。アウトプットも同時に行うことが出来るので、至れり尽くせりの内容となっています。
デメリットとしては、問題が多く掲載されているため、分厚く、持ち運びに若干不便なことです。ですので、通勤通学中にテキストで勉強するのは少し苦労するかもしれませんが、自宅やカフェでの学習がメインの方は、全くデメリットとはなりません。
建設業経理士2級 出題パターンと解き方 過去問題集&テキスト(net-school)
ページ数 | サイズ | 確認問題 | 過去問 | 模試 |
---|---|---|---|---|
408p | A4 | × | 〇(4回分) | × |
net-schoolが出版する、いわゆる「パタ解き」です。
本テキストの特徴は、本番試験に実践できる形でインプットが出来ることです。建設業経理士試験は、出題傾向がある程度決まっているため、インプットが万全でなくとも、解法を理解しておけば合格できる試験です。その試験の特徴に着目して作られたテキストだといえます。
例えば、上のページは1級「財務諸表」編のテキスト中の「第2部 過去問編」の中から抜粋したページです。このように設問別の対策方法が掲載されているので、設問別に対策を立てたい受験生にとっては使いやすい内容になっています。
また、基本テキストに分類されるものの、「過去問」も計4回分掲載されています。
本番まで残り時間が少ない方や、てっとり早く試験に合格したい方におすすめです。
ただ、どちらかと言えば「解法」を説明しているテキストなので、インプットの量が十分であるとは言えません。もっとも、建設業経理士2級は、インプットの重要性は他の試験に比べて低く、試験対策用に絞って学習すれば合格は可能であることから、大きなデメリットではありません。
また、過去問が4回分しか掲載されていないため、過去4回分以前の過去問の解説が欲しい方は、別途過去問集を買い足す必要がある点に注意が必要です。
以上2つのデメリットはありますが、本テキストだけで合格レベルに達することは十分可能です。
建設業会計概説 2級 第2版
ページ数 | サイズ | 確認問題 | 過去問 | 模試 |
---|---|---|---|---|
485p | A5 | × | × | × |
建設業経理検定の運営主体である「一般財団法人 建設業振興基金」監修のもと、「一般財団法人 建設産業経理研究機構」により編集された、いわゆる「公式テキスト」です。
公式テキストということもあり、試験範囲を全てカバーしています。このテキストに載っていない内容は試験で出題されない、といってよいでしょう。
ただ、もともと試験対策用に作成されたテキストではないため、「教科書」のように文章で淡々と内容を説明しており、レイアウトも見やすいとは言えないので、内容が分かりやすいとは言えません。
試験範囲を全て網羅しているといえど、特に文章を読むのが苦手な方がこのテキストを用いて独学で勉強するとなると、途中で挫折する可能性があります。
ただ、情報量が多く、辞書的な使い方をすることが可能なため、単に試験対策だけではなく、経理担当の方など、実務で経理業務を行う方にとっては、とても役に立つテキストだと思います。
②問題集
テキストを読むだけでなく、実際にアウトプットしながら知識を定着させたい方は、インプット用のテキストに加えて、問題集を購入しましょう。
- 分野別に問題を解きたい方 →「合格トレーニング」 がオススメ!
- 模試形式で問題を解きたい方 →「実践!模擬試験問題集」 がオススメ!
合格トレーニング 建設業経理士2級 Ver.6.0(TAC)
ページ数 | サイズ | 確認問題 | 過去問 | 模試 |
---|---|---|---|---|
244p | B5 | 〇 | × | 〇(3回分) |
TACが出版している問題集です。
市販の問題集では、本テキストが一番オススメです!
各学習テーマごとに、問題と回答欄が掲載されており、問題を解くことで、基本テキストで学習した知識の定着が可能です。各問題・回答に関する解答・解説が掲載されており、復習にも有用です。
各問題には、重要度を3段階(★マーク)が示されているので、重要度に応じたメリハリのある学習も可能です。
確認問題に加え、巻末には模擬試験(3回分)も掲載されています。問題集を一通り解き終わった後に、力試しとして模試を解くのが良いでしょう。
建設業経理士2級 実践! 模擬試験問題集(net-school)
ページ数 | サイズ | 確認問題 | 過去問 | 模試 |
---|---|---|---|---|
176p | A4 | × | × | 〇(8回分) |
net-schoolが出版している問題集です。
本テキストの特徴は、模擬試験が8回分も掲載されていることです。
時間配分含めて、本試験と同様の形式の問題を解きたい方には、一番おすすめの問題集です。
たくさん模擬試験を解きたい方におススメです!
スッキリとける問題集 建設業経理士2級(TAC)
ページ数 | サイズ | 確認問題 | 過去問 | 模試 |
---|---|---|---|---|
252p | A5 | 〇 | 〇(3回分) | × |
上で紹介した「スッキリ」シリーズテキストの問題集ver.です。
「スッキリわかる」基本テキストで学習した内容を確認できるよう、「スッキリわかる」テキストと学習範囲が連動しています。
ただ、こちらのテキストですが、以下のデメリットがあると感じました。
・問題と解答用紙が別ページになっている。⇒解答用紙を探すのが少々手間がかかる。
・模擬試験が付いていない。
なお、本問題集には過去問3年分付いています。過去問は3年で十分、と考える方は、この問題集でOKでしょう。
また、上記の基本テキスト「スッキリわかる」を使っていて、問題集も同シリーズで揃えたい方は、購入を検討しても良いと思います。
過去問演習は3年で十分と思う方は、本テキストがおススメです!
③過去問集
建設業経理士2級を受験するにあたって、過去問対策は必須です。
- 過去問の「解答」のみで十分で、「解説」までは不要の方 ⇒ 過去問集の購入は不要
- 「解答・解説」が欲しい方 ⇒ 過去問集の購入は必須
合格するための過去問題集 建設業経理士2級 よくわかる簿記シリーズ(TAC)
ページ数 | サイズ | 確認問題 | 過去問 | 模試 |
---|---|---|---|---|
316p | B5 | × | 〇(12回分) | × |
過去問の詳細の解説が欲しい方、または「パタ解き」を購入された方で、過去4年分以前の問題も解きたい方は、過去問題集を購入する必要があります。
市販の過去問題集の中では、この「合格するための過去問題集」が一番おすすめです。
このテキストは、直近12回分(過去6年分)の問題・解答・解説が掲載されています。解説も分かりやすいので、過去問集を買うなら、ほぼこのテキスト一択になるでしょう。
なお、試験が実施されるごとに、随時最新試験を掲載した改訂版が出版されます。過去12回分以前の問題が解きたければ、中古等で過去のver.の問題集を購入しましょう。
過去12回分の過去問の丁寧な解説が欲しい方におススメです!
過去の試験問題(※無料)
https://www.keiri-kentei.jp/exam/past/index.html
「建設業振興基金」サイトに、建設業経理検定の「過去問題」と「解答用紙」が掲載されています。
無料で利用できますし、印刷すれば実際の試験感覚で問題を解けるので、本番同様の形式で問題を解きたい方は、利用してみることをおススメします。
なお、「解答」と「解説」はついておりませんので、注意が必要です。
各予備校の解説(※無料)
ネットで検索して予備校のHPに飛ぶと、「解答」を入手することが出来ます。解答を出している予備校は何社かありますが、「大栄スクール」が出している解答が、一番まとまっています。
http://www.daiei-koumuin.com/sokuho/kenbo.html
ただ、予備校ページにも「解説」は掲載されておりませんので、この点注意が必要です。
私は過去問集を購入せず、解説無しで過去問を解いて、予備校が出している解答で答え合わせする、という荒業で勉強してましたが、無事合格出できました。
まとめ
はい、いかがでしたでしょうか。
結局ですが、人によってテキストに「合う、合わない」があります。
建設業経理検定はそれほどメジャーな試験ではないため、そもそも出版されているテキスト自体が少ないですが、私のレビューを基に、実際に書店等に赴いて、みなさん自身が分かりやすいと思うテキストを選んで購入するのがベストでしょう。
自分に「合う」テキストを見つける上での一助となれば幸いです。
※最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。
テキスト選びの次は、試験に必要な電卓選びになります。
↓記事にて、おすすめの電卓を紹介しておりますので、併せてご覧ください。
コメント
コメント一覧 (2件)
凄く参考になりました!!
有難うございました。
ありがとうございます!大変励みになります。