【建設業経理士1級】合格までの勉強時間・勉強方法・難易度まとめ【合格体験記】

どうもみなさんこんにちは、Flybirdです。

建設業界で重宝される資格試験の1つが、「建設業経理士試験(建設業経理事務士試験)」(※正式名称は「建設業経理検定」)です。いわゆる、簿記の建設業界ver.の試験であり、勘定科目などが問われる試験です。

建設業経理士試験は、1級~4級までありますが、特に1級難易度が高いです。合格率は平均すると20%前後ですが、試験回によっては合格率が10%台になることもあります。

また、1級の場合は3科目合格制ですが、1科目ごとに勉強時間が100時間程度必要とされており、1か月や2か月程度の勉強で合格するのは難しいです。特に、なかなか勉強時間が取れない社会人の方の場合、数ヶ月にわたり試験勉強を続ける必要があります。

これから建設業経理士1級の勉強を始めようと思っている方、もしくは始めたばかりの方ですと、合格できるか不安に思うかもしれません。

私は、2019年9月に、建設業経理士1級3科目に独学で合格することが出来ました。

そんな私が、主に以下の事項について、合格体験記としてまとめました。

  • 3科目合格に必要な勉強時間・勉強方法
  • 使用テキスト・学習方法
  • 3科目の学習の順番
  • 私の受験経緯・試験本番のエピソード・失敗談

合格を目指す皆さんにとって、本記事が少しでも参考になりますと幸いです。

目次

建設業経理士試験1級の受験回・総勉強時間(計3回、270時間)

まず、3科目に合格するまでの勉強時間、受験歴をお伝えします。

受験回勉強時間
(※各受験回)
財務諸表財務分析原価計算
2018年9月約100時間合格
2019年3月約150時間
(財務諸表100時間
財務分析50時間)
合格不合格
2019年9月約20時間合格
合計約270時間

念のため、合格証明書も添付しておきます。

「令和元年」=「2019年」です。

以下、勉強方法や勉強の経緯を、時系列で紹介します。

2018年4月頃:建設業経理検定の存在を知る

私は大学院を卒業後に司法試験を受験したこともあり、中途採用として2018年1月に初めて建設業界の会社に入社し、社会人生活をスタートさせました。

建設業界にお勤めの方なら既にご存じだと思いますが、従業員が建設業経理士1級または2級を取得していると、その会社の「経営事項審査」の評点が上がります。そのため、建設業経理士の資格が重宝されます。

私は入社して約3か月後の2018年4月に、建設業経理士試験の存在やメリットを知りました。上司に資格取得を勧められたこともあり、勉強を始めました。

当時のステータス:簿記に関しては全くの無知

私は元司法試験受験生で、法律に関しての知識はある程度有していましたが、簿記に関する知識は全くありませんでした。

「え、簿記?なんそれ、おいしいの?」 本当に、そんな状態から勉強を始めました。(笑)

2018年4月頃~:「2級」の勉強開始

建設業経理士試験の受験を決意した2018年4月頃から、早速、建設業経理検定の勉強に取り掛かりました。

建設業経理検定は全部で1~4級までありますが、1級または2級試験に合格した場合のみ、経営事項審査で有利となります。そこで、まずは2級の勉強を始めました。

経営事項審査にメリットがあるのは1級または2級保持者です。
(1級または2級合格者は「建設業経理士」という名の肩書が与えられます。3級または4級合格の場合だと、「建設業経理事務士」という名の肩書が与えられますが、経営事項審査の評価対象となるのは、「建設業経理士」だからです。)

勉強方法・使用テキスト

1級・2級ともに、インプットとアウトプットを並行して行うというオーソドックスな勉強方法でした。特段変わったことはしていません。

私が使用した基本テキストは、定番の「スッキリわかる」テキストです。

テキストを選ぶにあたり、書店に赴いて何冊か手にとってみましたが、このテキストの内容が一番分かりやすかったです。

テキストで必要な知識を身につけた後、アウトプットとして、ひたすら過去問を解いていました。なお、私は過去問集は購入しませんでした。公式HPや予備校の該当ページに過去問・解説が掲載されていたので、適宜印刷して問題を解きました。

私は建設業経理検定1級・2級の学習にあたり、予備校の講座等を特に受講せず、全て独学でした。1級の3科目同時合格を目指す場合以外は、独学で合格可能だと思います。

勉強時間

1日平均1~2時間勉強していたので、勉強時間は約50時間程度でした。

2級はそこまで難易度が高くありません。個人差はありますが、50時間程度勉強すれば合格レベルに達することは可能です。

私は社会人で、昼間を勉強時間に充てることはできなかったので、出社前または退社後に勉強をしてました。

朝は、6時30分頃に自宅(社員寮)を出て会社近くのカフェに行き、30分~1時間程度勉強してました。早めに退社できた日の夜には、自宅または会社近くのカフェ30分~1時間程度勉強していました。朝早く起きれない日もありましたが、週2〜3日は早起きするように心がけていました。

朝と夜とで、勉強内容を変えていました。

  • 朝:インプット … テキストの内容を確認
  • 夜:アウトプット … 過去問を解き、理解できなかった問題を復習

インプットとアウトプットの比重を1:1になるように意識しました。

2018年5月下旬頃~:「原価計算」の勉強開始

建設業経理検定(1級と2級)は、毎年3月2週目の日曜日9月2週目の日曜日に実施されます。2018年5月時点では、直近の2018年9月に開催される2級の試験に合格出来れば良いな、と思っていました。

しかし、勉強開始から1か月程度で、2級の過去問の合格点前後の点数を取れるレベルに到達できました。

個人差はあるかと思いますが、2級の難易度は高くないので、1ヶ月程度の勉強で合格することも可能です。

9月の試験まで4か月程度あったので、2級はスキップして、1級にいきなりチャレンジしようと決心しました。そこで、5月の下旬頃から1級の試験勉強を始めました。

※建設業経理士試験は、1級と2級の併願ができないので、注意が必要です。

建設業経理検定1級は「財務諸表」「財務分析」「原価計算」3科目あります。4か月の勉強期間で3科目を同時に合格するのは厳しいのでは、と感じたので、まずは1科目に合格することを目標としました。

私も当時は各3科目の試験の傾向や難易度を把握できておらず、どの科目の勉強から始めればよいか分かりませんでした。試験名の感じ、他の2科目とは特徴が違っていそうな原価計算から受験することにしました。

建設業経理検定の試験申し込みは、試験日の4~3か月前の期間です。9月試験の場合、申し込み受付は5月中旬頃に開始するので、本格的に勉強を始めたのは試験申込後だったと記憶しています。

2018年9月:「原価計算」1発合格

1級は2級より難易度が高く、1か月程度の勉強で合格点に達するのは難しかったです。ただ、4ヶ月の期間を有効活用し、勉強時間を十分に確保できた結果、原価計算の試験に一発合格することが出来ました。

合格発表では「合格者番号」は開示されますが「点数」は開示されません。

実際の得点は不明ですが、自己採点では約74点(合格点は70点)でした。原価計算の合格に要した勉強期間は4か月弱で、総勉強時間は100時間程度でした。(なお、勉強方法は、2級の際と変わりはありません。)

2018年11月下旬頃~:「財務諸表・財務分析」の勉強開始

せっかく1科目受かったので、残り2科目の「財務諸表」「財務分析」も受験することにしました。次回の試験は2019年3月で、原価計算の合格発表時から数えて4ヶ月弱程度の期間しかありませんでしたが、コツをつかんだような気がしたので、残り2科目は同時に申し込みました。

試験の申し込みをしたのは11月下旬です。同時に、2科目の勉強を開始しました。

なお、原価計算の合格発表は11月だったこともあり、9月~11月の期間は勉強していませんでした。(合格できているか確信がなかったので、サボってしまいました。)

2019年3月:「財務諸表」1発合格 「財務分析」不合格…。

受験科目が2科目ということもあり、勉強時間は4か月で150時間程度でした。
財務諸表の方が財務分析より難易度が高いので、財務諸表100時間程度財務分析50時間程度勉強しました。

試験終了後に予備校の解答速報を確認して自己採点をした結果、財務諸表は72点でギリギリ合格ラインに達していましたが、財務分析は66点しかありませんでした。

財務分析は、財務諸表よりも手ごたえがあったので、「何かおかしい…。」と思い確認してみると、

3問(6点分)計算ミスがあったことに気付く…。

ミスに気付いたときは一人で泣いてましたね。(笑)

正確に言えば、計算ミスではなく、電卓のボタンの押し違いでした。「00」のボタンを押したつもりが「0」になっていたため、計算結果が一桁ずれていました。(ex)「3.4%」が正解の問題を、「0.34%」と回答していた。)

本当に、「電卓」にこだわった方がいいなと、痛感しました。(「財務分析」って、結局電卓ゲーなので。)

みなさんも、受験の際には、「電卓」にこだわりましょう。

2019年9月:「財務分析」 合格 ⇨3科目合格達成

試験本番での反省を踏まえ、試験前には新たに電卓を買い直しました。私は買った電卓は、「JS-20WK」です。自ら大きな家電量販店に赴いて、様々な電卓を叩いて検討した結果、本電卓が一番使いやすかったです。

財務分析の再受験の結果、無事合格出来ました。

もともと計算ミスがなければ合格できていたので、2019年3月~2019年9月はあまり勉強していませんでした。勉強時間は20時間程度です。学習したことを忘れない程度に、過去問を解いていました。

ちなみにですが、自己採点の結果では80点くらい取れてました。(まあ、本当なら前回の試験で受かっているはずでしたので。)

2019年11月:合格証明書が届く

3科目合格したので、このタイミングで初めて合格証明書が届きます。

※成績通知はないので、1科目受かっただけでは、試験本部から通知などは何もありません。3科目合格したタイミングで初めて合格証明書が届きます。

ちなみに、建設業界に勤めている場合、建設業経理士1級に合格した証明のため、合格証明書の写しを会社に提出することになります。その際、周りからとても褒められて嬉しかったのを覚えています。

まとめ:結局、私は1科目ずつ合格しました。

私の受験体験記を振り返りましたが、いかがでしたでしょうか。

私は1科目ずつ順番に受験しましたが、独学の場合、およそ1科目あたり100時間の勉強時間が必要と思ってください。

人によって1科目ずつ確実に合格したい!」という方もいれば、3科目同時に合格したい!」という方もいらっしゃいます。いずれの方でも、日常の中でいくら勉強時間をかけられるかを考慮して、試験日から逆算し学習スケジュールを組み立てましょう。

※建設業経理検定1級は、「最初の1科目合格から5年(※試験回数は10回)以内に3科目合格出来ればOK」です。1科目ごとの合格を目指す場合は、最初の科目に合格してから5年以内に残り2科目に合格するようにしましょう。

この記事を見ている皆さんには、ぜひとも全科目一発合格を目指してほしいところです。

補足:3科目同時合格を目指す場合は、予備校がおすすめ!

私の経験上、3科目同時合格を目指す場合、独学だとかなり厳しいです。同時合格を目指す猛者は、予備校の受講をオススメします。

予備校・通信講座は、「Net-school」がオススメです。

よろしければ以下のボタンより、詳細をご確認ください。

なお、私の受験経験を踏まえた上で、私のお勧めする科目の勉強順番を解説しておりますので、併せてご覧ください。

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コメント

コメント一覧 (3件)

  • おはよう御座います。
    建設業経理士1級 独学で検索してたどり着きました。
    2023年9月の試験を受けようと思っています。
    3科目1発合格を目指しています。
    とても参考になりました。
    有難う御座いました。

    • コメントありがとうございます。
      参考になったとのことで、この記事を作成した甲斐がありました。

      • 今日が1級の合格発表でした。
        全滅でした。
        3科目同時に受けたので、どの科目も中途半端になってしまいました。
        次回はまず1科目合格目指して頑張ります。

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