どうもこんにちは、Flybirdです。
建設業経理士の勉強を独学で始める方にとって、まず一番始めに、「テキスト(参考書)」はどれを使えばよいのか?悩んでしまうのではないでしょうか。
購入するにあたり、合格者のレビューを参考にしたいものの、そもそも建設業経理士試験(特に1級)はマイナーな試験なので受験者が多くはなく、テキスト・参考書のレビュー自体も少ないので、選ぶのに困ってはいないでしょうか。
そこで、2019年9月に建設業経理検定1級に合格した私が、本記事にて、私が実際に使っていたテキストと、おすすめできるテキストを紹介します。
- 基本テキスト
- 問題集
- 過去問題集
テキスト選びに悩んでいる方に、少しでも参考になりますと幸いです。
なお、1級は3科目あり、テキストもそれぞれ別冊になっておりますので、3冊それぞれのテキストのリンクを掲載させていただきました。
建設業経理士1級3科目合格に必要な勉強時間は、300時間程度と言われています。
勉強に慣れていない方は、途中で挫折してしまう可能性もあります。
予備校の利用を検討されている方は、併せて↓の記事もご覧ください。

おすすめテキスト:基本テキスト
結論、以下を基準にテキストを選ぶことをおすすめします。
- 試験に合格できる知識を十分に身に付けたい方→「スッキリ」
- 必要最小限の知識で合格したい方→「パタ解き」
- 実務でも経理業務に携わる方→「概説」
以下、各基本テキストの特徴を詳細に解説します。
スッキリわかる 建設業経理士1級 シリーズ(TAC)
日商簿記のテキストでお馴染みの「スッキリ」シリーズですが、実は建設業経理検定版のテキストも販売されています。きちんと、「財務諸表」・「財務分析」・「原価計算」の3科目分出版されています。
建設業経理検定では、おそらく一番の定番テキストだと思います。このテキストのみ取り扱っている書店も多いです。

このように、各科目ともに、キャラクターやイラストを用いつつ内容の説明がされており、とても読みやすいテキストです。
基本的にこのテキストのみで合格に必要な知識は身に付くのではないかと思います。
ただ、一部試験範囲を網羅出来ていない部分があります。(特に「財務諸表の第2問」は、本テキストに掲載されていない事項が問われていたように思います。)
しかし、財務諸表の第2問は全て理解できなくても合格出来ますし、むしろ財務諸表の試験範囲を全て勉強しようとすると膨大に時間がかかってしまうため、ほぼデメリットではありません。
その他は必要な知識が網羅されており、このテキストに載っていない問題は解けなくてよい、と割り切っても良いでしょう。
出題パターンと解き方 過去問題集&テキスト(ネットスクール)
こちらがいわゆる「パタ解き」です。
このテキストの特徴は、本番試験に実践できる形でインプットが出来ることです。
建設業経理士試験は、出題傾向がある程度決まっているため、インプットが万全でなくとも、解法を理解しておけば合格できる試験です。その試験の特徴に着目して作られたテキストだといえます。

例えば、上のページは「財務諸表」編のテキスト中の「第2部 過去問編」の中から抜粋したページですが、特にこのような設問別の対策方法が付いているのはありがたいですね。
また、基本的テキストであるにもかかわらず、過去問も4回分掲載されており、同時に過去問対策も可能です。
本番まで残り時間が少ない方や、てっとり早く試験に合格したい方におすすめです。
ただ、アウトプット用の知識に寄りすぎており、インプットの量が十分であるとは言えません。もっとも、試験問題の第5問を満点取ることに尽力すれば、インプットは少々足りてなかろうと合格出来る試験なので、大きなデメリットではありません。
また、過去問が4回分しか掲載されていないため、過去4回分以前の過去問の解説が欲しい方は、別途過去問集を買い足す必要がある点に注意が必要です。
以上のデメリットはありますが、本テキストだけで合格レベルに達することは十分可能です。
建設業会計概説
建設業経理検定の運営主体である「一般財団法人 建設業振興基金」監修のもと、「一般財団法人 建設産業経理研究機構」により編集された、いわゆる「公式テキスト」です。
公式テキストということもあり、このテキストに載っていない範囲から出題されることはほぼありません。
ただ、「教科書」のように文章で淡々と内容を説明しており、レイアウトも見やすいとは言えないので、分かりやすいとは言えません。もちろん試験範囲は網羅しておりますが、特に文章を読むのが苦手な方がこのテキストを用いて独学で勉強するとなると、挫折してしまうのではないでしょうか。
ただ、情報量が多く、辞書的な使い方が可能なため、単に試験対策だけではなく、経理担当の方など、実務で経理業務を行う方にとっては、とても役に立つテキストだと思います。
おすすめテキスト:問題集
スッキリとける問題集 建設業経理士1級 シリーズ(TAC)
このテキストも同じく「スッキリ」シリーズの問題集ver.です。
テキストを読むだけでなく、実際にアウトプットしながら知識を定着させたい方は、インプット用のテキストに加えて本テキストを購入しても良いのかもしれません。
試験本番まで時間に余裕があるなら、本テキストで丁寧に問題を解いた方が安心です。
おすすめテキスト:過去問集
過去の試験問題(※無料)
https://www.keiri-kentei.jp/exam/past/index.html
建設業経理検定の過去の試験問題は、「建設業振興基金」ホームページに「問題」と「回答用紙」が掲載されています。無料で利用できますし、印刷すれば実際の試験感覚で問題を解けるので、本番同様の形式で問題を解きたい方は、利用してみることをおススメします。
なお、「解答・解説」はついておりませんので、注意が必要です。
各予備校の解説(※無料)
ネットで検索して予備校のHPに飛ぶと、「解答」を入手することが出来ます。
解答を出している予備校は何社かありますが、「大栄スクール」が、一番解答がまとまっていると思いますので、おすすめです。
リンクは↓より。
http://www.daiei-koumuin.com/sokuho/kenbo.html
ただ、予備校ページにも解説はありませんので、この点注意が必要です。
合格するための過去問題集 建設業経理士1級 よくわかる簿記シリーズ(TAC)
「パタ解き」を購入されていない方のうち、過去問の詳細な解説が欲しい方は、過去問題集を買う必要があります。
市販の過去問題集の中では、このテキストが一番おすすめです。
このテキストは、直近12回分(過去6年分)の問題・解答・解説が掲載されています。
解説も分かりやすいので、過去問集を買うならほぼこのテキストになるでしょう。
なお、試験が実施されるごとに、随時最新試験を掲載した改訂版が出版されるので、過去6年分以前の問題が解きたければ、中古等で探せば見つかると思います。
まとめ
はい、いかがでしたでしょうか。
結局ですが、人によってテキストに「合う、合わない」があります。
建設業経理検定はそれほどメジャーな試験ではないため、そもそも出版されているテキスト自体が少ないですが、私のレビューを基に、実際に書店等に赴いて、みなさん自身が分かりやすいと思うテキストを選んで購入するのがベストでしょう。
自分に「合う」テキストを見つける上での一助となれば幸いです。
※最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。
テキスト選びの次は、試験に必要な電卓選びになります。
↓記事にて、おすすめの電卓を紹介しておりますので、併せてご覧ください。

コメント