どうもみなさんこんにちは、Flybirdです。
建設業経理士の資格者が会社に在籍していると、「経営事項審査」の際、高い評点を受けられます。「建設業経理士」の資格は有効期限はなく、試験に合格すれば一生経営事項審査に登録出来ていました。
しかし、2021年4月に経営事項審査基準が改定されました。その中で、建設業経理士に関しては、「試験に合格しただけでは、建設業経理士として認められない」こととなり、「建設業経理士」として経営事項審査に登録するには、「CPD講習」を受けることが必要になりました。
少し理解しづらい制度なので、CPD講習について十分に理解できていない方も多いのではないでしょうか。
そこで、本記事にて、2021年経営事項審査改正の概要・CPD講習について説明していきます。
経営事項審査基準(登録建設業経理士)の改正について
改正趣旨
経営事項審査の改正趣旨に関して、国土交通省がPDFにて資料を提示しております。そのうち、建設業経理士に関する改正点の記載は以下の通りです。
企業会計基準が頻繁に変化する中で、継続的な研修の受講等によって最新の会計情報等に関する知識を習得する ことが重要になってきていることを踏まえ、公認会計士等数の算出にあたって算入できる者を以下の通り改正(する)
国土交通省https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/content/001498043.pdf
少し分かりにくいですが、要するに
ということですね。
改正内容
では、具体的にどう変更になったのでしょうか?
建設業経理士のポイント数に関しては、従前より変更はありません。(1級合格者:1ポイント、2級合格者:0.4ポイント)

変更点があったポイントは、上記表の赤字で記載されている部分の通り、「合格時から5年経過していない者」という箇所です。言い換えると、合格した年度の翌年度の開始の日、または研修受講から5年を経過すると、建設業経理士としてカウントされないことになってしまいます。
ここで例を挙げてみましょう。
例えば、2019(平成31)年9月(上期)の建設業経理検定1級(=1級登録経理試験)に合格した場合
⇨合格翌年度の開始の日は2020(令和2)年4月1日となります。
⇨5年経過後の2025(令和7)年4月1日に経審登録資格が失効します。(=2025(令和7)年3月31日が経審登録有効期限。)
少し分かりにくいかと思いますので、以下講習受講の目安を掲載しております。ご参考下さい。

経過措置
ただ、登録期間(5年間が期限)ルールを厳密に適用すると、例えば10年前に試験に合格した場合だと、基準改正後、経営事項審査に登録できる建設業経理士がいなくなることも考えられます。これだと困る業者も増えてきますよね。
そこで、「経過措置」というものが設けられています。
具体的には平成28年(2016年)以前(※経営事項審査基準改正の5年より前)に試験に合格した方は、一旦令和5年(2023年)3月31日までは、資格が有効となります。
CPD講習
CPD講習とは
以上見てきた通り、経審登録の有効期間は5年となりますが、その期間の更新のために建設業経理士CPD講習を受験する必要があります。
CPD講習の概要
CPD講習の概要は、以下の通りです。
受講対象者 | ① 登録経理試験 1級 合格者 ② 登録経理試験 2級 合格者 ③ 1級・2級 建設業経理士登録講習会を受講された方(建設業経理検定1級・2級合格者) |
講習時間 | 計7時間(講義6時間+試験1時間) |
受講料 | 18,000円 |
講習形態 | ①オンライン講習 ②会場講習(映像or対面) |
合否発表日 | ① オンライン講習:講習日翌日から10営業日程度(マイページで確認) ② 会場講習(映像or対面):講習日翌日から約1ヶ月程度(合否結果を郵送) |
研修は↓のHPから申し込みできます。
まとめ:CPD講習の受講忘れに注意
はい、いかがでしたでしょうか。
審査基準改正にあたり、一番注意すべきは「講習の受講し忘れ」です。たせっかく合格したにもかかわらず、必要期限内に研修の受講を失念すると、経営事項審査の登録が出来なくなる可能性があります。
そのため、いつまで資格が有効なのか必ず確認し、必要期限までに、必ずCPD講習を受講しましょう。
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