どうもみなさんこんにちは、Flybirdです。
簿記1級に合格するために必要な勉強時間は、一般的に800時間~1000時間と言われています。800時間〜1000時間と聞くと、「独学は大変そう…。」と思いませんか?
もちろん、800〜1000時間というのはあくまでも目安ですので、必要勉強時間には個人差があります。学生以降に本格的な勉強を勉強をしていない方や、もともと勉強が得意でない方ですと、1000時間以上勉強時間が必要になる可能性もあります。
なので、最初から予備校の講座を利用して合格を目指した方が手っ取り早いです。
しかし、簿記1級は2級や3級に比べて受験者が少ないので、1級講座を扱っている予備校が少ないです。ネットで調べてみても、結局どの予備校の講座を選べば良いか分からないですよね。
そこで、本記事で、簿記1級の講座を取り扱うおすすめの予備校を紹介します。値段・実績・講義の充実度等踏まえた上で紹介しておりますので、予備校選びに悩む方の参考になりますと幸いです。
予備校8校の値段・講座内容を比較
私が調べた限り、簿記1級対策の講座を取り扱う予備校は、以下の8校です。
- Net-school
- スタディング
- 資格の大原
- クレアール
- TAC
- LEC
- 弥生カレッジCMC
- 資格スクール大栄
予備校8校の内容・特徴を以下の表にまとめました。
予備校 | Net-school | スタディング | 資格の大原 | クレアール | 資格の学校TAC | LEC | 弥生カレッジCMC | 資格スクール大栄 |
評価 | Aランク | Aランク | Aランク | Bランク | Bランク | Bランク | Bランク | Bランク |
料金(税込) ※標準プランの場合 | 〜124,000円 | 66,600円 | 124,700円〜 199,100円 | 132,000円〜 | 165,000円、 177,000円 | 132,000円、 154,000円 | 39,600円 | 226,490円 |
一般教育訓練 給付制度 | あり | なし | あり | あり | あり | なし | なし | あり |
通学コース | なし | なし | あり | なし | あり | あり | なし | あり |
テキスト | とおるテキスト | オリジナルテキスト | オリジナルテキスト | オリジナルテキスト | 合格テキスト&トレーニング | オリジナルテキスト | オリジナルテキスト | オリジナルテキスト |
基礎講座 (2科目分) | 約168時間 INPUT講義: 56回(112時間) OUTPUT講義: 28回(56時間) | 約80時間 商業簿記/会計学 95回 工業簿記/原価計算 73回 電卓の使い方講義1回 | 約156時間 (52回) | 約160時間 (317単元) | 約190時間 (69回) | 約165時間 (66回分) | 約100時間 | 全125回 |
その他講座 | ・解き方講義(10回) ・学習会・ホームルーム | ・スマート問題集 ・トレーニング ・実力テスト ・解答力UP講義 | 特になし | 1級解法マスター答練:16回 | ・1級のための2級復習講義:全12回 ・1級直前講義演習 | ・解法パーフェクト答練:6回 ・総まとめ講座 | ・連結特商研究会 ・全経簿記上級理論ゼミ+連結+CVP ・日商簿記1級最後のマトメゼミ(3講座) など | 答案練習講座 |
答練・添削 (2科目分) | 中間模試:1回 直前答練:5回 とおる模試:1回 | 検定対策答練:3回 模擬試験:1回 | 直前模擬試:12回 公開模試:1回 | ファイナル答練:3回 公開模試:1回 | 答練:5回 公開模試:1回 | 合格答練:10回 公開模試:1回 | なし | 統一模擬 |
フォロー制度 | ・受講生専用学び舎 など | ・Q&Aチケット10枚 ・AI問題復習 ・勉強仲間機能 など | ・質問対応 ・転校制度 ・途中入学・随時入学対応 など | ・質問回数無制限 ・検定目標月1年間保証制度 など | ・質問 (電話/カード/メール) ・転校制度 など | ・おしえてチューター制度 など | ・会計資格・無料質問会 など | 個別カウンセリング制度 など |
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結論:「Net-school」がNo.1!
本サイトの1番のオススメは「Net-school(ネットスクール)」です。
Net-schoolは、他校と比較して、テキストの質・講座内容・受験生フォロー体制等様々な要素が非常に充実しています。特にこだわりがなければ、Net-schoolを選んでおけば間違いありません。
その他の候補として、通学コースを希望される方は「資格の大原」、コストを重要視される方は「スタディング」がおすすめです。
以下を基準に選ぶのがオススメです。
- 特にこだわりがなく、総合面を重視 ⇒ 『Net-school』
- 値段の安さ重視 ⇒ 『スタディング』
- 通学コースを選択したい ⇒ 『資格の大原』
各予備校の講座を徹底解説
以下、各予備校の講座内容や料金プランを詳細に説明します。
Net-school
Net-schoolは、公認会計士試験・税理士試験・日商簿記試験などの、簿記・会計系資格をメインに取り扱う通信校です。
料金・講座プラン
Net-schoolでは、4つのコースが用意されています。
コース/講座料金(税込) | 教材込コース | 教材抜コース |
---|---|---|
日商簿記1級 標準コース | 124,000円(118,700円) | 105,000円(99,700円) |
日商簿記1級 速修コース | 103,000円(98,800円) | 84,000円(79,800円) |
日商簿記1級 経験者コース | 90,000円(86,200円) | 76,000円(72,200円) |
日商簿記1級 直前対策コース | 29,000円 | 25,600円 |
講座内容・使用テキスト
講座カリキュラムは、主に7つで構成されています。
- INPUT講義:28回×2(オンデマンド) (※標準コース・速習コースのみ)
- OUTPUT講義:14回×2(オンデマンド) (※標準コース・速習コースのみ)
- 解き方講義:5回×2(オンデマンド)
- 中間模試:1回×2(ライブ+オンデマンド)
- 直前答練:5回×2(ライブ+オンデマンド)
- とおる模試:1回(ライブ+オンデマンド)
- 学習会&ホームルーム:毎月(ライブ+オンデマンド)
基本講義から始まり、解き方講義や答練・模試を受講して、本試験合格に必要な能力を身に付けることができます。
カリキュラム | 講座内容 |
---|---|
基本講義 | INPUT講義ではテキスト+トレーニングを使用し基礎の学習をしていきます。 OUTPUT講義では問題対策を行い、INPUT講義で学習した内容の理解度を深めます。 |
解き方講義 | 過去問題を使用し出題論点別に効率の良い問題の解き方など、解法テクニックを学習します。 |
中間模試/直前答練/とおる模試 | 基本講義学習後、本試験と同レベルの問題演習対策で本試験対策を行います。 |
学習会&ホームルーム | 素朴な疑問から学習プランの相談等、ライブ配信で講師が答えていきます。 他に毎月テーマを設けて実務などに役立つ知識を提供していきます。 |
「基本講義(INPUT講義)」は、Youtube上で無料で視聴できます。商業簿記と会計学は中村 雄行先生、工業簿記と原価計算は藤本 拓也先生が講師です。
カラフルなレジュメ風のスライド上に、適宜書き込みを行いながら内容を説明してくださいます。まるで授業を受けているような感覚です。図やイラストを多様に用いるなど、スライドの完成度も高く、飽きずに学習できます。
各講義では、Net-schoolのオリジナルテキストを使用します。基本講座では、市販されている『とおるテキスト』を使用します。伝統的で分かりやすいテキストとして評判が高いです。
基本講義を受講後、「解き方講義」にて、過去問題を使用し出題論点別に効率の良い問題の解き方など解法テクニックを学習します。
解き方講義を受講後は、「中間模試/直前答練/とおる模試」にて本番形式で問題を解きます。中間模試が1回分・直前答練が5回分・とおる模試が1回分用意されています。答練・模試には添削機能があるので、反省を踏まえて複数回答練・模試を解けるので、本番の予行演習はバッチリです。
また、毎月開催される「学習会・ホームルーム」などが「ライブ」形式で開催されています。ライブでは、講義中の講師に対してメッセージを書き込めます。「質問」はもちろん「今のところもう一度説明して」などのご要望も書き込むことができます。また講師から「わかった人チャットに答えをお願いします」などの呼びかけがあり、参加型の授業のため習熟度がアップします。
サポート体制
「学習会・ホームルーム」の他にも、Net-schoolでは様々なサポート制度を提供しています。
受講生は、「学び舎(まなびや)」を使用できます。「学び舎」では受講生と講師、受講生同士が質問のやり取りができる「質問Q&A」や学習日記等を通じて、受講生同士のコミュニケーションをとることができます。
その他、試験の直前期になると「予想大会」が開催され、出題予想を確認できます。
総評
デメリットを挙げるとすれば、通信講座のため校舎を持たず、通学コースが選べない点です。もっとも、昨今の事情もあり通学にこだわる必要はないので、全く大きなデメリットではありません。
講義・テキストの質が高くわかりやすい他、模試・答練などの問題演習も多めに用意されているなど、講座内容が非常に充実しています。
特にこだわりがない方は、迷わず「Net-school」を選びましょう。
スタディング
昨今受講者を急激に増やしており、累計合格者が22,000人を突破したのが、「スタディング」です。
スタディングの最大の特徴は、スキマ時間にスマホやタブレット等を用いて、効率的に勉強できることです。基礎講座だけでなく、問題演習や過去問演習なども含めて、全ての学習内容をスマホ等で学習することができるようになっています。
料金・講座プラン
コースは3つから選択できます。いずれも、圧倒的な低価格が特徴です。
コース・料金(税込) | 料金 (税込) |
---|---|
簿記1級 合格コース | 66,600円 |
簿記2級・1級 セットコース | 69,300円 |
簿記3・2・1級 セットコース | 72,600円 |
講座内容・使用テキスト
簿記1級講座の内容は、主に7つで構成されています。
- 基本講義:約80時間
- スマート問題集:約670問
- トレーニング:40回×2
- 実力テスト:14回(8回・6回)
- 検定対策答練:3回×2
- 解答力UP講義:4回×2
- 模擬試験:1回×2
スタディングのカリキュラムでは、スキマ学習がしやすいインプット教材から本試験を想定した演習を行えるアウトプットまで、充実した教材が揃っています。 途中でくじけずに先へ先へ学習を進めて完走することを重視して、難易度や問題の量を調整しています。
講義は、通信講座専用に収録され、大画面の前に立ってスライドを画面に映しながら講義を進める形態です。講義では、すべて画面に映し出したスライドに基づいて解説してくれますので、ビジュアル的にも見やすく、非常にわかりやすい内容にまとまっています。
画面だけ見ておけば講義を受講することができますので、スムーズに学習を進められるようになっています。音声スピードは「0.5倍速・0.75倍速・通常速・1.25倍速・1.5倍速・1.75倍速・2倍速・2.5倍速・3倍速」の9段階から選ぶことができ、理解度に応じて講義スピードを変更しながら講義を試聴することができます。また、講義の音声データは専用アプリよりダウンロードできるので、電波の悪い地下鉄などでも不便なく学習できます。
講師は、「商業簿記・会計学」は、寺尾 芳樹先生、「工業簿記・原価計算」は、神原 大二先生です。
基礎講義で基礎を学んだ後は、アウトプットを行うことで知識を定着することができます。
「スマート問題集」は、基本講座で学んだ内容を確実に覚えるためのオンライン問題集です。出題された問題に対し、「〇」か「×」のいずれかをクリック(タップ)すると、即座に正解か不正解かが判定され、解説が表示されるシステムになっています。通勤時間などのスキマ時間で問題演習を行いながら、重要なポイントを確実に覚えることができます。「練習モード」「本番モード」「復習モード」の3種類から、問題の出題方式を選ぶことができます。
なお、スマート問題集の問題を解くたびに、スタディングマイページに成績が記録されるので、科目ごとの進捗や平均点なども一目でわかるようになっています。
「トレーニング」は、基本講義で学んだ論点について、手を動かして知識や解法を定着させる練習問題です。各論点の小問を集めているので、例えば15分しか机に向かえない日でも、少しずつ取り組むことができる設計となっています。
「実力テスト」は、複数の章を学び終えたあとの到達度テスト(制限時間60分・満点50点)です。本試験レベルの練習として取り組むことで、早いうちから時間配分や合格ラインの点数を目指すことに慣れておくことが大切です。実力テストは解説講義つきなので、間違えた部分は解説講義で理解できます。
「解答力UP講義」では、検定対策答練や模擬試験に臨む前に実践的なテクニックを学べます。簿記1級では、限られた時間の中で、資料と問題文を読み解き、正確に計算する力が求められます。問題文の読み方や効率的な計算手順など、確実に合格ラインを超えるためのテクニックを習得することで、解答しきる力を身につけることができます。
「検定対策答練」は、自分の知識が本番の試験で通用するかを確認するための直前対策問題です。
簿記検定試験では良く出題されるテーマの問題を確実に解けるようにすることが合格の近道です。検定対策答練は本試験と同じ問題構成になっています。試験直前の時期には、検定対策答練で本番を想定した問題演習、自己採点、間違えた部分の復習を必ず行いましょう。間違えた問題の解説を読み、解説講義を見て、解き方を復習する癖をつければ、確実に合格できる実力をつけていくことができます。
そして、試験の直前期には「模擬試験」を解いて、最後の総仕上げを行います。
サポート体制
他の受験生の勉強時間や意気込みを確認できる「勉強仲間機能」や、自分の学習時間や進捗状況を確認できる「学習レポート機能」など、モチベーションを維持するための機能も導入されています。
また、簿記1級講座では、Q&Aチケットが10枚付属しています。Q&Aチケットを使用することで、学習上の疑問点を講師に質問することができます。
総評
デメリットを挙げるとすれば、レジュメベースのテキストなので、クオリティには改善の余地がある点ですが、移動中や外出先での学習がメインとなる方は、大きなデメリットとはなりません。
多様な講座内容を提供しているにもかかわらず、低価格な点がスタディングの魅力です。なるべく講座料金が安い講座を受講したいと考えている方は、まずはスタディングの講座を検討してみましょう。
資格の大原
簿記資格をメインに、様々な資格を取り扱うのが「資格の大原」です。
講座コース・料金体系
学習プランは、標準学習期間により複数用意されており、プラン毎に受講スタイル(Web通信・Webライブ・通学・DVD通信・資料通信)を選択できます。
プラン/料金(税込) | Web通信 | Webライブ | 教室通学 映像通学 | DVD通信 | 資料通信 |
---|---|---|---|---|---|
1級合格コース(6ヵ月) | 124,700円 | 152,200円 | 152,200円 | 163,900円 | 97,800円 |
1級合格コース(9ヵ月) | 146,500円 | 178,700円 | 178,700円 | 185,700円 | 97,800円 |
1級合格コース(12ヵ月) | 165,000円 | 199,100円 | 204,200円 | 97,800円 |
講座内容・使用教材
各コースの講義動画は、「INPUT講義(52回分)」と「OUTPUT講義(13回分)」の2つのカリキュラムで構成されています。
「INPUT講義」は、黒板に書く、それを受講生が書き写す時間を大幅にカットするため、プロジェクターによる投影を利用します。カットした時間を「理解重視」の解説に使うことで、分かりやすく記憶に定着しやすい講義を実現しています。また、講義内に問題演習の時間を確保することで、その場で理解度が確認できるうえに復習時間の軽減にもつながっています。
INPUT講義で基礎力を身につけた後は、「OUTPUT講義」の「直前模擬試験・解答解説(12回)」と「全国統一公開模擬試験・解答解説(1回)」で、本番試験の予行演習を行います。
各講義は、簿記試験に精通している資格の大原の講師陣が丁寧に解説するので、非常に分かりやすいです。(※無料講義は視聴できませんでした。)なお、通学講座にはWeb講義が標準装備されているので、講義動画をご自宅や移動時間で視聴することも可能です。
講義では、資格の大原オリジナルのテキストを使用します。使用する教材(・講座内容)は以下の通りです。
- テキスト(3冊):試験に必要な知識を習得(「INPUT講義」で使用)
- 問題集(4冊):テキストで学んだことの理解度をチェックするための問題集
- 解説集(3冊):問題集の解答及び解説を掲載
- 直前模擬試験・解答解説(12回):INPUT講義で身につけた知識をもとに、実践的な答案作成能力を高める(「OUTPUT講義」で使用)
- 全国統一公開模擬試験・解答解説(1回):大原の専任講師陣が出題傾向を徹底的に分析の上で作成した予想問題(「OUTPUT講義」で使用)
INPUT講義で使用するテキストは、白黒印刷ではあるものの、最新の出題傾向、会計制度を徹底的に分析して作りあげられたテキストで、重要な用語や項目を太字で表記し、ポイントを確実に理解しながら学習を進めることができます。
サポート体制
資格の大原は質問制度が充実しており、受講生の疑問や不明な点などの質問に、講師が職員室で質問に対応します。無料・予約不要なので気軽に質問でき、安心して学習をすることができます。通学講座受講生は来校時や電話で、通信講座受講生は郵送やFAXにより質問ができます。
その他、以下のフォロー制度が用意されています。
フォローサポート | 内容 |
---|---|
教室聴講制度 (映像通学生・通信生) | 他の受講生との情報交換や模擬試験の受験等、 モチベーションを下げずに学べるよう、 映像通学生・通信生が直前模試等を教室(教室通学)で受験できる。 |
転校制度 (通学生) | 転勤・転居などに伴い受講を継続できない場合、 該当講座を開講する各校への転校や通信講座への変更も可能。 |
自習室・教室解放 (通学生・通信生) | 受講生が集中して学習に臨めるよう、一部の教室を自習室として無料で開放。 自習室情報はパソコンや携帯で随時確認できる。 |
途中入学・随時入学対応 (通学生・通信生) | 途中入学・随時入学に対応。 教室通学は途中入学も可能。 |
合格実績
資格の大原の合格実績は高いです。2022年度試験の合格者は158名です。簿記1級試験の年間合格者は約2000名なので、合格者の約8%が大原の受講生という計算になります。実績が抜群なので、安心して受講できます。
総評
校舎を構える伝統的な予備校のため、講座料金が高い点はデメリットではあります。もっとも、合格実績が一番高く、直前模擬試験・解答解説が12回分用意されているなど、問題演習量が多い点も魅力です。
特に通学コースを検討している方は、資格の大原を第一候補に考えましょう。
クレアール
55年にわたる資格指導歴があるのが、「クレアール」です。クレアールは、「非常識合格法」を取り入れている点が特徴で、全ての試験範囲を取り扱うのではなく、合格必要得点範囲の問題を確実に得点できるような学習スタイルで、学習要点を絞って効率的に学習できます。
講座コース・料金体系
学習の進捗度や講座内容の有無により、講座プランは4つから選べます。
コース名 | 対象 | 価格(税込) |
---|---|---|
1級ストレートフルパックWeb通信 | 簿記2級修了者 | 145,000円 |
1級講義パックWeb通信 | 簿記2級修了者 | 132,000円 |
1級目標1・2級マスターWeb通信 | 簿記3級修了者 | 168,000円 |
簿記検定マスター Web通信 | 簿記未経験者 | 172,000円 |
講座内容・使用教材
簿記1級講座のカリキュラムは、主に4つで構成されています。
- 1級ストレート講義:約160時間(317単元)
- 1級解法マスター答練:16回 ※「1級ストレートフルパック」のみ
- 1級ファイナル答練:3回
- 1級公開模試:1回
「1級ストレート講義」と「1級解法マスター答練」で必要な知識や解法を学んだ後、「1級ファイナル答練」と「1級公開模試」を解いて本試験に備える、というカリキュラムになっています。
クレアールの簿記講座は完全通信制となっており、すべての学習がPC、スマホ、タブレットで完結する点が特徴です。
講義動画は、クレアールのサイト内で無料で視聴できます。
https://www.crear-ac.co.jp/boki/sample-kougi/#index_id10
講義では、シンプルなスライドを投影して、スライドを元に講師が説明を進めるスタイルです。講義の視聴スピードは、「0.5倍速」から「2倍速」までの6段階から選択でき、学習の理解度に応じてメリハリをつけて学習できます。
講義は動画で配信されており、PCはもちろん、スマホやタブレットでも視聴することができます。
また、インターネットでストリーミング動画を受講する映像配信のほかに、講義音声(MP3ファイル)もダウンロードできます。そのときどきの学習環境に合わせ、映像学習と音声学習を組み合わせて学習を進められます。
テキストはクレアールのオリジナルテキストを使用します。
テキストは白黒ですが、シンプルな内容にまとまっています。テキストはPDFでダウンロードが可能なので、外出先でもテキスト内容の確認ができます。
サポート体制
クレアールでは、質問制度が充実しています。質問方法は電話・インターネット通話・メールの3つから選べます。質問回数に上限設定はなく、何度も質問できる点が長所です。WEB通信でありながら、講義を担当する講師から直接回答がもらえる万全の質問体制が整っており、疑問点を残さず学習を進めることができます。
また、各講座プランには「検定目標月プラス1年間保証制度(1年間の受講保証)」が付属しており、例えば2024年11月検定合格目標の場合、 2025年11月検定まで受講継続できます。「検定試験を受験できなかった」「合格できなかった」などの万が一の場合でも、さらに1年間サポート体制含めて利用できます。
特に忙しい方や、ご自身のペースで学習していきたい方に、安心の制度です。
総評
講座内容は充実していますが、通信校の中では、Net-schoolの方が講座料金や講義・テキストのわかりやすさの観点で軍配が上がると評価したため、「Bランク」とさせて頂きました。
もっとも、シンプルなテキストを使用したい方や、クレアールの無料講義がわかりやすいと感じた方は、まずは資料請求をしてみるのが良いでしょう。
TAC
様々な資格試験を取り扱う大手予備校が「TAC」です。
講座コース・料金体系
料金プランは2つ用意されており、プランごとに授業形態(「通学講座」・「Web+音声DL通信講座」・「DVD通信講座」・「資料通信講座」)を選べます。
料金プラン(税込) | 通学講座 | Web +音声DL通信講座 | DVD通信講座 | 資料通信講座 |
---|---|---|---|---|
1級合格本科生 | 177,000円 | 165,000円 | 218,000円 | 121,000円 |
1級講義パック | 151,000円 | 141,000円 | 184,000円 | – |
講座内容・使用教材
講座のカリキュラムは、主に5つで構成されています。
- 1級のための2級復習講義:全12回(約33時間)
- 1級講義パック:全69回(約190時間)
- 1級直前講義演習:全2回(約5時間30分)
- 1級的中答練:全10回
- 1級全国公開模試:1回
「1級のための2級復習講義」と「1級講義パック」で学習項目をインプットしたのち、直前期には「1級直前講義演習」と「1級的中答練」と「1級全国公開模試」で総仕上げをする、といったカリキュラムになっています。
無料講義は以下より視聴できます。講師は、高橋 哲由(たかはし てつよし)先生です。
テキストの内容を読み上げ、必要があれば黒板にメモをしながら解説する、伝統的な講義スタイルです。机上で学習することを前提に作成されているので、通勤等のスキマ時間を有用に活用したい方にはやや不向きですが、説明はわかりやすく、学習内容の理解が捗ります。
講義では、TACが発行するテキストの『よくわかる簿記シリーズ 合格テキスト&トレーニング』を使用します。本テキストは、簿記1級対策としては定番で、受験生の間で人気が高いテキストです。テキストの質は高いので、必要な学習事項をスムーズにインプットできます。
サポート体制
その他、学習フォローも手厚いです。
フォロー制度 | 内容 |
---|---|
Web講義フォロー 【標準装備】 | 受講している同一コースの講義を、オンライン上でも受講できるフォロー制度。 スマートフォンやタブレット端末にも対応しているので、 受講期間中はいつでも・どこでも・何度でも繰り返し視聴することができます。 |
質問メール・質問カード 校舎対応 | ・教室講義の開始前や終了後に講師に質問できます。 ・質問メールと質問カードは合計80回までご利用いただけます。 ・教室講義以外でも、i-support上のメールで講師に質問できます。 |
個人別成績表 | 提出した答練(基礎答練・速修答練・直前答練)はコンピューターにより採点され、 約7~10日後よりTACWEBSCHOOLのマイページに個人成績表を掲載します。 |
自習室利用 | 講義で使用していない教室は自習室として開放されており、 通学生に限らず、通信生も利用できます。 (※一部の提携校では、自習室をご利用できない場合あり。) |
総評
通学コースがあり、分かりやすいテキストを使用できる点はメリットですが、講座料金が高く、移動中の学習には不向きな講座内容になっている点から、「Bランク」とさせて頂きました。
LEC
様々な資格試験を取り扱うのが、大手予備校の「LEC」です。
講座コース・料金体系
講座プランは、2つ用意されています。
コース名 | 通信 Webフォロー | 通信 DVDフォロー | 提携校通学 Webフォロー | 提携校通学 DVDフォロー |
---|---|---|---|---|
1級パーフェクトコース | 132,000円 | 156,200円 | 154,000円 | 178,200円 |
1級答練パック | 77,000円 | 88,000円 | 88,000円 | 99,000円 |
講座内容・使用教材
講座カリキュラムは、主に6つで構成されています。
- パーフェクト講座:ベーシック講義(約165時間)orアドバンス講義(約100時間)※「1級パーフェクトコース」のみ
- 総まとめ講座:全4回(約10時間)
- 解法パーフェクト答練:全6回(約15時間)
- トレーニング問題解説講座:全6回(約15時間)
- 合格答練:全10回
- 公開模擬試験:1回
インプット期には、「パーフェクト講座」と「解法パーフェクト答練」と「トレーニング問題解説講座」と「総まとめ講座」で合格に必要な知識を習得したのち、アウトプット期に「合格答練」と「公開模擬試験」で演習を繰り返す、という流れになります。
LECの講座は、特に演習量が豊富です。トレーニング問題解説講義から公開模擬試験までの4つのSTEPで、23回分の授業が用意されています。豊富な演習量で、解答力を鍛えることができます。
講義のサンプルは、LECの公式サイトの「おためしWeb受講」ページより無料で視聴できます。
https://www.lec-jp.com/boki/class1/perfect.html
講義動画と音声データはダウンロードが可能ですので、電波の繋がりにくい場所でも学習が可能です。また、講義動画は早聞き機能(0.6~2.0倍速)があり、メリハリをつけて学習できるほか、レジューム機能により続き再生もできます。
専任講師は3名いらっしゃり、3名で分担して各講義を担当しています。
- 富田 茂徳(とみた しげのり)講師:ベーシック講義 商業簿記/会計学
- 寺内 泉(てらうち いずみ)講師:ベーシック講義 工業簿記/原価計算
- 吉澤 宏明(よしざわ ひろあき)講師:アドバンス講義 商業簿記/会計学 + 工業簿記/原価計算
各講義では、LECオリジナルのテキストを使用します。白黒印刷ですが、図表や注釈が豊富に挿入され、各節には重要度ランクが掲載されるなど、メリハリをつけて学習しやすい構成となっています。
サポート体制
「おしえてチューター制度」が採用されており、講義や教材について、24時間メールで質問できます。
総評
通学コースがあり、演習量が豊富な他、講義を2種類から選択できる点は魅力ですが、サポート体制が今ひとつのため、「Bランク」とさせて頂きました。
弥生カレッジCMC
日商簿記などの簿記系資格を扱っている予備校の一つが、「弥生カレッジCMC」です。
講座コース・料金体系
日商簿記1級用のコースは1つ用意されています。
プラン | 料金(税込) |
---|---|
日商簿記1級 パーフェクトセット | 39,600円 |
CMCの特徴としては、とにかく講座料金が安いことです。HPにもある通り、常識をひっくり返すほどの安さで、受験生にとても良心的といえます。
CMCは簿記講座の適正価格に挑戦します
引用:弥生カレッジCMC公式
日本の簿記講座は高すぎる そんな常識!ひっくり返す!
講座内容・使用教材
パーフェクトセットは、ユニークな9つの講座で構成されています。
- サンプル問題全解説(約6時間30分)、応用力がつく工業(約5時間)
- 本気で合格る!全経簿記1級(約12時間)
- 日商簿記1級(工原)深掘ゼミ(約26時間30分)
- 全経簿記上級深掘ゼミ(約45時間)
- 原価計算基準かみ砕き講座(約3時間)
- 連結・特商研究会(約6時間30分)
- 公認会計士試験(連結会計論点)(約1時間30分)
- 日商簿記1級過去問ゼミ・全経簿記上級過去問ゼミ(約69時間30分)
- 全経簿記上級理論ゼミ+連結+CVP・日商簿記1級最後のマトメゼミ(約9時間30分)
講座内容が多いですが、日商簿記1級の論点(❸、❺、❽、❾)に加えて、「日商簿記2級(❶)+全経簿記1級または上級(❷、❹、❻、❽、❾)+連結会計(❻、❼)+特殊商品売買(❻)」の学習項目を学ぶことで、日商簿記1級合格に必要な知識を習得できるカリキュラムとなっています。
日商簿記1級・全経簿記上級の講座は、YouTube上で無料で視聴できます。
レジュメの内容を元に、必要に応じてホワイトボードに図などを書きつつ、講師が説明するスタイルです。講義は少々自前感が強めです。
投影するレジュメは、講義の内容を簡単にまとめた程度のものですが、講師の説明は分かりやすいので、講義と組み合わせることで内容を理解しやすくなります。
合格に必要な知識を習得したのちは、日商簿記1級過去問ゼミ・全経簿記上級過去問ゼミで過去問演習を行い、直前期には、全経簿記上級理論ゼミ+連結+CVP・日商簿記1級最後のマトメゼミで総まとめを行います。
サポート体制
弥生カレッジCMCは、月1回計、1時間YouTubeライブにて「会計資格・無料質問会」を実施しています。日商簿記1級の場合、事前にメールをしておくことで、質問に回答いただける場合があります。
総評
本記事で紹介する中では講座料金が最安ですが、使用教材・講義の質は改善の余地があり、目立ったサポート制度も見られないことから、「Bランク」とさせて頂きました。
資格スクール大栄
様々な資格を取り扱う伝統的な予備校が、「資格スクール大栄」です。
講座コース・料金体系
簿記1級講座としては1つのコースが用意されています。
コース名 | 料金(税込) |
---|---|
簿記1級講座 | 226,490円 |
講座内容・使用教材
コースのカリキュラムは、3つの講座で構成されています。
- 「本科講座(125回)」
- 「答案練習講座」
- 「統一模擬・直前ゼミ」
講義動画では、経験豊富な受験指導実績を持つ講師陣が映像授業に登場します。長年培ってきた指導力で合格ポイントや陥りやすいミスなど、過去問題などを交えながらわかりやすく解説してくださいます。
テキストは、大栄オリジナルテキストを使用します。プロ講師が作成した、合格に必要なもっとも重要なポイントだけを抽出したテキストです。チャートやイラストを組み合わせ、分かりやすく作成されています。
的中率の高い統一模擬試験では、過去の本試験を徹底分析し、出題パターン・重要論点・頻出項目を絞り込み、答案練習・模擬試験等、合格に必要な理解度チェックを定期的に実施します。
試験直前にはベテラン講師、講座制作スタッフ陣の「経験」と「知識」を結集した模擬試験を実施。全国の同じ試験を目指すライバルたちとの水準を比べることもできます。すべてが厳選したオリジナルの出題で、最後の追い込みには「これだけ押さえれば大丈夫」と受講生から評価される内容です。
サポート体制
大栄は、モチベーションサポートが充実しています。
教育の課題であった進捗管理やアドバイスなど、通学スクールの良さである「コミュニケーション」を通信教育に導入し、学習の継続性を高めています。一人ひとり個別にカウンセリング、学習方法、目指す資格まで、あなたにぴったりのプランをご提案します。
相談して決めたスケジュールに沿って、自らのペースでインプット、そして理解度を確認するためのアウトプットを行います。その後、コンシェルジュが学習進捗度を個別にアドバイスをします。このサイクルを繰り返し、合格を目指す内容になっています。
総評
モチベーションサポートなどの大栄の独自のノウハウが詰まっている一方、講座料金が非常に高い点がネックなので、「Bランク」とさせて頂きました。
各予備校の特徴を踏まえ、自分に合う予備校を選びましょう。
はい、いかがでしたでしょうか。
簿記1級講座の種類はそこまで多くないので、本記事を参考に、重視したい要素を踏まえて気に入った予備校&講座を受講してみて下さい!
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