どうもみなさんこんにちは、Flybirdです。
これからITパスポート試験を受験される方は、そもそもITパスポート試験がどのような試験なのか、理解しておく必要があります。
そこで、本記事でITパスポート試験の概要をまとめました。これからITパスポート試験を受験される方の参考になりますと幸いです。
ITパスポート試験とは?
ITパスポート試験とは、情報処理技術者試験の一つとして、「情報処理の促進に関する法律」に基づき経済産業省が、情報処理技術者としての「知識・技能」が一定以上の水準であることを認定している国家試験です。
情報システムを構築・運用する「技術者」から情報システムを利用する「エンドユーザ(利用者)」まで、ITに関係するすべての人に活用いただける試験として実施しています。特定の製品やソフトウェアに関する試験ではなく、情報技術の背景として知るべき原理や基礎となる知識・技能について、幅広く総合的に評価しています。
ITパスポート試験に合格できれば、「全ての社会人に必要とされる共通的知識」を有していると評価されます。
試験実施時期・試験時間
ITパスポート試験は、2011年から国家試験で初めてCBT方式を導入しており、自分の好きなタイミングで受験できます。
試験期間 | 通年で受験可能 |
---|---|
試験方式 | CBT形式 |
採点方式 | IRT形式 |
試験時間 | 120分 |
出題形式 | 四肢択一式 |
出題数 | 100問 |
出題分野 | ストラテジ系(経営全般):35問程度 マネジメント系(IT管理):20問程度 テクノロジ系(IT技術):45問程度 |
試験範囲
試験範囲は大きく「ストラテジ系」「マネジメント系」「テクノロジ系」の3つに分類されます。
分野 | 大分類 | 中分類 | ||
---|---|---|---|---|
ストラテジ系 | 1 | 企業と法務 | 1 | 企業活動 |
2 | 法務 | |||
2 | 経営戦略 | 3 | 経営戦略マネジメント | |
4 | 技術戦略マネジメント | |||
5 | ビジネスインダストリ | |||
3 | システム戦略 | 6 | システム戦略 | |
7 | システム企画 | |||
マネジメント系 | 4 | 開発技術 | 8 | システム開発技術 |
9 | ソフトウェア開発管理技術 | |||
5 | プロジェクトマネジメント | 10 | プロジェクトマネジメント | |
6 | サービスマネジメント | 11 | サービスマネジメント | |
12 | システム監査 | |||
テクノロジ系 | 7 | 基礎理論 | 13 | 基礎理論 |
14 | アルゴリズムとプログラミング | |||
8 | コンピュータシステム | 15 | コンピュータ構成要素 | |
16 | システム構成要素 | |||
17 | ソフトウェア | |||
18 | ハードウェア | |||
9 | 技術要素 | 19 | 情報デザイン | |
20 | 情報メディア | |||
21 | データベース | |||
22 | ネットワーク | |||
23 | セキュリティ |
合格率(受験者数・合格者数)
現行のCBT方式に変更された2011年度(平成23年度)試験以降の受験者数・合格者数・合格率をまとめました。
実施年度 | 受験者数(人) | 合格者数(人) | 合格率(%) |
---|---|---|---|
平成23年度11月〜 | 15,470 | 6,289 | 40.7 |
平成24年度 | 62,848 | 25,796 | 41.0 |
平成25年度 | 67,326 | 32,064 | 47.6 |
平成26年度 | 71,464 | 34,215 | 47.9 |
平成27年度 | 73,185 | 34,696 | 47.4 |
平成28年度 | 77,765 | 37,570 | 48.3 |
平成29年度 | 84,235 | 42,432 | 50.4 |
平成30年度 | 95,187 | 49,221 | 51.7 |
令和元年度 | 103,812 | 56,323 | 54.3 |
令和2年度 | 131,788 | 77,512 | 58.8 |
令和3年度 | 211,145 | 111,241 | 52.7 |
令和4年度 | 231,526 | 119,495 | 51.6 |
令和5年度 | 265,040 | 133,292 | 50.3 |
受験者数は増加傾向にあり、令和5年度の受験者は約27万人です。
合格率は、現行試験開始後は40%程度の合格率が続いていましたが、近年は50〜60%の間で推移していますが、令和5年度試験の合格率は50.3%と、やや減少傾向にあるので、注意が必要です。
難易度
類似のIT資格である「基本情報技術者試験」「応用情報技術者試験」「情報処理安全確保支援士試験」と比較しつつ、合格率を比較します。
- ITパスポート試験(レベル1)の合格率:約50〜60%
- 基本情報技術者試験(レベル2)の合格率:約40〜50%
- 応用情報技術者試験(レベル3)の合格率:約21%〜約27%
- 情報処理安全確保支援士試験(レベル4)の合格率:約18〜21%
合格に必要な勉強時間
応用情報技術者試験に合格するために約150時間の勉強時間が必要といわれています。毎日1時間勉強するとしたら、約5ヶ月はかかる計算になります。
人によっては1ヶ月程度の勉強で合格することも可能ですが、油断は禁物です。
各分野の難易度・得点目標
各分野ごとに難易度は異なるため、メリハリをつけた学習が大事になります。
テクノロジ系:文系には難易度高め
テクノロジ系から100問中45問程度出題されます。テクノロジ系の対策なしに合格するのは難しいです。
テクノロジ系では、logや2進法など、数学の知識を問う問題も出題されます。数学を勉強してこなかった人にとっては難しく感じると思います。
計算が苦手な方の場合、特に知識問題については確実に解けるようにしておきましょう。
マネジメント系・ストラテジ系:エンジニアには難易度高め
マネジメント系・ストラテジ系から、100問中55問程度出題されます。
出題範囲には、財務諸表や個人情報保護法なども含まれているため、簿記や法律系の試験の勉強していた人からすればすでに学習済みの分野もあります。
ただ、逆に理系の方の場合、マネジメント系やストラテジ系の方が難しく感じるかもしれません。もっとも、出題数は多くないため、難易度の低い問題は確実に解くことができるレベルには勉強しておきましょう。
まとめ:分野ごとの難易度を把握して、メリハリをつけて学習しよう。
はい、いかがでしたでしょうか。
ITパスポート試験の難易度自体はそこまで高くはありませんが、しっかり対策しないと合格は難しいです。そのため、出題範囲や傾向をしっかりと把握した上で、なるべく早い段階から学習を始めましょう。
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