どうもみなさんこんにちは、Flybirdです。
これから応用情報技術者試験を受験される方は、そもそも応用情報技術者試験がどのような試験か理解しておく必要があります。
そこで、応用情報技術者試験の概要をまとめました。これから応用情報技術者試験を受験される方の参考になりますと幸いです。
応用情報技術者試験とは?
応用情報技術者試験とは、情報処理技術者試験の一つとして、「情報処理の促進に関する法律」に基づき経済産業省が、情報処理技術者としての「知識・技能」が一定以上の水準であることを認定している国家試験です。
情報システムを構築・運用する「技術者」から情報システムを利用する「エンドユーザ(利用者)」まで、ITに関係するすべての人に活用いただける試験として実施しています。特定の製品やソフトウェアに関する試験ではなく、情報技術の背景として知るべき原理や基礎となる知識・技能について、幅広く総合的に評価しています。
応用情報技術者試験に合格できれば、「応用的知識・技能」を有していると評価されます。
試験実施時期・試験時間
応用情報技術者試験は、春期(4月3週目の日曜日)と秋期(10月2週目の日曜日)に年2回実施されます。午前試験と午後試験の2種類があります。
午前 | 午後 | |
---|---|---|
試験時間 | 9:30~12:00(150分) | 13:00~15:30(150分) |
出題形式 | 多肢選択式(四肢択一) | 記述式 |
出題数 解答数 | 出題数:80問 解答数:80問 | 出題数:11問 解答数:5問 |
合格点 | 60%(48/80問) | 60%(60点/100点) |
合格基準点は60%以上に設定されています。
試験範囲
午前試験の試験範囲
試験範囲は、大きく「テクノロジ系」「マネジメント系」「ストラテジ系」の3つに分類されます。
分野
分野 | 大項目 | 中項目 |
---|---|---|
テクノロジ系 | 基礎理論 | 基礎理論 |
アルゴリズムとプログラミング | ||
コンピュータシステム | コンピュータ構成要素 | |
システム構成要素 | ||
ソフトウェア | ||
ハードウェア | ||
ヒューマンインタフェース | ||
マルチメディア | ||
データベース | ||
ネットワーク | ||
セキュリティ | ||
開発技術 | システム開発技術 | |
ソフトウェア開発管理技術 | ||
マネジメント系 | プロジェクトマネジメント | プロジェクトマネジメント |
サービスマネジメント | サービスマネジメント | |
システム監査 | ||
ストラテジ系 | システム戦略 | システム戦略 |
経営戦略 | 経営戦略マネジメント | |
技術戦略マネジメント | ||
ビジネスインダストリ | ||
企業と法務 | 企業活動 | |
法務 |
午後試験の試験範囲
午後試験は選択式で、11問のうち5問回答します。
分野 | |
---|---|
経営戦略、情報戦略、戦略立案・コンサルティング技法 | ○ |
システムアーキテクチャ | ○ |
ネットワーク | ○ |
データベース | ○ |
組み込みシステム開発 | ○ |
情報システム開発 | ○ |
プログラミング(アルゴリズム) | ○ |
情報セキュリティ | ◎ |
プロジェクトマネジメント | ○ |
サービスマネジメント | ○ |
システム監査 | ○ |
上記のうち、◎(情報セキュリティ)が必須科目、○(その他)が選択科目となります。要するに、情報セキュリティ1科目の他に4科目選択する必要がある、ということです。
なお、各分野ごとに3問ずつ出題されます。
合格率(受験者数・合格者数)
過去10回分の受験者数・合格者数・合格率をまとめました。
実施年度 | 受験者数(人) | 合格者数(人) | 合格率(%) |
---|---|---|---|
平成31年春期 | 30,710 | 6,605 | 21.5 |
令和元年秋期 | 32,845 | 7,555 | 23.0 |
令和2年秋期 | 29,024 | 6,879 | 23.7 |
令和3年春期 | 26,185 | 6,287 | 24.0 |
令和3年秋期 | 33,513 | 7,719 | 23.0 |
令和4年春期 | 32,189 | 7,827 | 24.3 |
令和4年秋期 | 36,329 | 9,516 | 26.2 |
令和5年春期 | 32,340 | 8,805 | 27.2 |
令和5年秋期 | 37,763 | 8,753 | 23.2 |
令和6年春期 | 36,730 | 8,677 | 23.6 |
受験者数は、約30,000〜40,000人です。春期と秋期では、秋期の方が受験者が多い傾向にあります。
コロナ禍だった令和2年秋期、令和3年春期を除けば、受験者は若干ながら増加傾向にあります。
合格率は、約21〜27%の間で推移しています。約4人に1人が合格する計算になります。
難易度
類似のIT資格である「ITパスポート試験」「基本情報技術者試験」「情報処理安全確保支援士試験」と比較しつつ、合格率を比較します。
- ITパスポート試験(レベル1)の合格率:約52〜60%
- 基本情報技術者試験(レベル2)の合格率:約40〜45%
- 応用情報技術者試験(レベル3)の合格率:約21%〜27%
- 情報処理安全確保支援士試験(レベル4)の合格率:約18〜21%
合格に必要な勉強時間
応用情報技術者試験に合格するために約500時間の勉強時間が必要といわれています。ただ、これはあくまでも全くの初学者の場合です。
エンジニア等でプログラミングの知識がある方、またはITパスポートや基本情報技術者試験の勉強をしていた、試験に合格していた場合は、500時間より少ない勉強時間でも合格することは可能です。
各分野の難易度・得点目標
各分野ごとに難易度は異なるため、メリハリをつけた学習が大事になります。
テクノロジ系:文系には難易度高め
テクノロジ系から、6割〜7割程度出題されます。テクノロジ系の対策なしに合格するのは難しいです。
テクノロジ系では、logや2進法など、数学の知識を問う問題も出題されます。数学を勉強してこなかった人にとっては難しく感じると思います。
計算が苦手な方の場合、特に知識問題については確実に解けるようにしておきましょう。
マネジメント系・ストラテジ系:エンジニアには難易度高め
マネジメント系・ストラテジ系から、2割〜3割程度出題されます。
財務諸表や個人情報保護法なども出題範囲に含まれているため、簿記や法律系の試験の勉強していた人からすると、難易度は高く感じないかと思います。
ただ、逆に理系の方の場合、マネジメント系やストラテジ系の範囲が難しく感じるかもしれません。もっとも、出題数は多くないため、難易度の低い問題は確実に解くことができるレベルには勉強しておきましょう。
まとめ:分野ごとの難易度を把握して、メリハリをつけて学習しよう。
はい、いかがでしたでしょうか。
応用情報技術者試験は、数ある資格試験の中でも難易度が高い資格といえます。そのため、出題範囲や傾向をしっかりと把握した上で、なるべく早い段階から学習を始めましょう。
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